ECN(Explicit Congestion Notification)完全解説|ゲーム時は無効化?用途別おすすめ設定

ECN Capability (Explicit Congestion Notification) とは?

ECN (Explicit Congestion Notification) は、ネットワーク上の混雑(Congestion)を検出した際に、パケットロスを伴わずに通信速度を調整するための機能です。TCP/IPプロトコルの一部として、特に高帯域・低遅延が求められる環境で役立ちます。


ECNの仕組み

通常、ネットワークが混雑すると、**ルーターやスイッチがパケットを破棄(ドロップ)**することで、送信側に「混雑している」と知らせます。この場合、TCPは自動的に送信速度を落としますが、パケットロスが発生するため、遅延やラグの原因になります。

ECNを有効にすると、以下のように動作します:

  1. 送信側と受信側がECNをサポートしている場合にのみ機能します。
  2. ルーターが混雑を検出すると、パケットを破棄せずにECNフラグを設定します。
  3. 受信側はECNフラグを確認し、送信側に「混雑している」ことを通知します。
  4. 送信側は通信速度を調整し、混雑を回避します。

💡 メリット: パケットロスが発生しないため、遅延が最小限に抑えられ、通信の安定性が向上します。


ゲームやリアルタイム通信でのECNの影響

ECNを有効化した方が良いケース

  • ストリーミングやビデオ会議など、パケットロスよりも遅延の低減を優先したい場合
  • 高帯域幅・低レイテンシが必要なプロフェッショナル用途(例えば、クラウド上のデータベース接続やVDI環境など)。

ECNを無効化した方が良いケース

  • **オンラインゲーム(特にFPSやリアルタイム対戦ゲーム)**では、ECNが誤作動を起こし、意図しない遅延やラグが発生する可能性があります。
  • 特に、ゲームサーバーがECNをサポートしていない場合、パケットがブロックされたり、通信が不安定になることがあります。

ECN設定の確認と変更方法

現在の設定を確認

netsh int tcp show global

例:

ECN Capability : enabled

ECNを有効化する場合

netsh int tcp set global ecncapability=enabled

ECNを無効化する場合

netsh int tcp set global ecncapability=disabled

まとめ

設定 特徴 推奨するケース
ECN Enabled パケットロスを防ぎ、混雑時でも通信を安定させる。 ストリーミング、ビデオ会議、一般的なネットサーフィン
ECN Disabled パケットロスが発生するが、ラグや遅延を防ぐことができる。 オンラインゲーム(特にFPSやリアルタイム対戦ゲーム)

🎯 オンラインゲームで回線が不安定な場合や、Pingが急激に跳ね上がる場合は、ECNを無効化してみるのが良いでしょう。
逆に、動画視聴やリモートワーク時の安定性を重視する場合は、ECNを有効化しておくのもアリです。

AIM UNIVERSITY」ではFPSゲーマー向けに、エイム力を向上させるための役立つ情報を提供しています。

友だち追加

他の記事も参考に、より優れたエイム力を身につけてください。

AIM UNIVERSITY完全版

この記事が役に立った場合は、ぜひ X などでシェアしてください!

スポンサーリンク

-PC設定, 回線